資源エネルギー庁事業 中小水力発電の導入・運転人材育成支援のための研修会

開催の趣旨

「エネルギー基本計画(2021年10月22日閣議決定)」において、水力は、「純国産で、渇水の問題を除き、天候に左右されない優れた安定供給性を持ち、長期的に活用可能なエネルギー源である。また、地域共生型のエネルギー源としての役割を拡大していくことが期待される。このうち、一般水力(流れ込み式)については、運転コストが低く、ベースロード電源として、揚水式については、再生可能エネルギーの導入拡大に当たっても必要な調整電源として重要な役割が期待される。」とあります。再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)の開始を受け、既設水力発電のリプレイスを中心に中小水力発電の開発が多く進んできたところですが、初期建設コストの高さや関係機関との調整が多岐に渡ること等の事情から新規地点の開発が十分に進んでいるとは言い難く、さらにこの開発を行う技術人材の不足が生じている状況にあります。

この人材不足について、水力発電の開発・更新等のプロジェクト推進のためには、地域の自然環境を適切に把握したうえで、個々の地点に合わせた最適な発電所の建設や、社会・自然環境等の変化に合わせた設備の改良を行う必要がありますが、高度経済成長期以降の水力発電事業の開発の停滞や、これまで水力発電に関わってきた技術者の大量退職を背景に表面化しているものであり、今後も水力発電開発を継続していくためには、技術者の育成を重点的に実施することが喫緊の課題となっています。

本事業は、新規水力開発のみならず、効率性・環境順応性・安全性向上につながる合理的な水力発電設備の更新・増強を担うことができる水力技術者の育成を図ることを目的として、水力発電の調査、計画、設計、許認可手続き、建設、保守・運営管理、助成制度から事業性評価にわたる広範な基礎的事項を網羅した研修会を開催するものです。

資源エネルギー庁事業 中小水力発電の導入・運転人材育成支援のための研修会(リーフレット)

開催概要

開催日
形式
アーカイブ動画配信
主催・事務局

プログラム

①講義(1日目):2022年2月25日(金)

午前の部 10:00~12:00

水力発電事業の意義、事業立案
水力発電開発地点の机上調査

水力発電の歴史、および取り組み意義、および発電事業の進め方を解説します。
インターネットで得られる情報を用いた机上調査の方法を解説します。

午後の部 13:00~16:00

水力発電開発地点の机上調査
水力発電の基本設計(F/S調査)

各種許認可手続きの進め方、事業実施(撤退)判断を解説します。
水力発電の基本設計(F/S調査)の方法について解説します。

②講義(2日目):2022年2月28日(月)

午前の部 10:00~12:00

水力発電の基本設計(F/S調査)

水力発電の基本設計(F/S調査)の方法について解説します。また、その結果により最終的な事業実施判断のポイントを解説します

午後の部 13:00~16:00

水力発電の詳細設計から施工まで

土木設備、水車発電機などの詳細設計のポイントを解説します。
工事発注、発電施設の運営や維持管理などについて概説します。

③演習(アーカイブ動画配信):2022年3月4日(金)~25日(金)

水力発電の基本設計(F/S調査)演習

※複数動画を用意予定。受講したい項目を選択できます。
水路ルートの検討について実際の地形図等を用いた演習形式で解説します。

④現地調査(アーカイブ動画配信):2022年3月4日(金)~25日(金)

水力発電計画の現地調査のポイント

水力発電の現地調査についての留意点を解説します。

水力発電設備の事例(A発電所)

現在施工が行われている水力発電所の現場を紹介します。

水力発電設備の事例(B発電所)

現在運用が開始されている水力発電所の設備や維持管理について紹介します。

水力発電設備の事例(C発電所)

現在運用が開始されている水力発電所の設備や維持管理について紹介します。

※③、④はアーカイブ動画として配信します。①、②についてもアーカイブ動画として2022年3月4日~25日まで配信予定。
※プログラムおよび講義時間、動画配信の内容・時期については、変更の可能性があります。

申込要領

申込期間
定員
参加費

参加対象者と参加メリット

参加対象者

  • 中小水力発電の新規開発にご関心のある方
  • 中小水力発電の融資等開発支援に携わっている方

本イベントにご参加いただくメリット

  • 水力発電は専門性の高い分野ですが、基礎的事項についての知見を習得できます。詳細な事項については、専門情報取得のための文献情報やその他のセミナーをご紹介します。
  • カーボンニュートラル実現に向け、中小水力発電の絡め方など検討するための基本的事項を身につけることが出来ます。
  • 質疑応答時間を設けていますので、文字情報で分かりにくい事項について講師に確認することが出来ます。

お問い合わせ

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株式会社三菱総合研究所
〒100-8141 東京都千代田区永田町二丁目10番3号
サステナビリティ本部
担当:田野中

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セミナー事務局
担当:成瀬、石田、野村

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