厚生労働省 老人保健健康増進等事業
三菱総合研究所では、厚生労働省補助金(老人保健健康増進等事業)の助成を受けて各種調査研究を行っています。 このページでは、実施要綱に基づく事業の実施状況・成果に関する情報発信の一環として、成果概要等を掲載しています。
お知らせ
- 令和6年度事業の事業概要の公開を開始しました(2024.6.20)
- 令和5年度事業の研究成果の公開を開始しました(2024.4.26)
【令和6年度】
居宅介護支援へのテクノロジーの活用に関する調査研究事業
居宅介護支援においては、「ICT機器を活用した場合の逓減制の緩和」「他のサービス事業所との連携によるモニタリングの導入」など、テクノロジーの活用を踏まえた介護報酬上の見直しがなされているところであるが、今後も、テクノロジー等も活用し、ケアマネジャーの負担軽減や業務効率化を図っていく必要がある。近年の介護現場においては、介護ロボット、センサー、AIなど、さまざまなテクノロジーが活用されているが、ケアマネジメントにおいてテクノロジーの活用をさらに進めていく上での課題等について整理する。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.関係団体・介護事業所・テクノロジーのメーカー等へのヒアリング調査の実施
居宅介護支援事業所における業務実態等に関する調査研究事業
ケアマネジャーの人材確保の困難さや業務の広がりが指摘される中、ケアマネジャーの負担軽減や魅力の向上を図っていくことは喫緊の課題である。このため、人材確保が困難な地域におけるケアマネジメントの現状、ケアマネジメントの質の向上に関する課題、令和6年度介護報酬改定における影響等についてアンケート調査等を行うとともに、調査を通じて明らかになった課題等について、ヒアリング等により事例把握を行う。また、ケアマネジメントの質の向上および人材確保をさらに進めていく上での課題等について整理し、報告書を作成する。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.居宅介護支援事業所等を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
人員配置基準のいわゆるローカルルールの把握・整理
令和6年度介護報酬改定に関する審議報告において、「人員配置基準について、自治体ごとに異なる解釈や取り扱い(いわゆるローカルルール)が行われている状況について、引き続き実態の把握を行うとともに、その結果も踏まえて必要な対応を検討していくべきである。」とされたことも踏まえ、いわゆるローカルルールについて、一層の実態把握や事例等の収集・整理・分析等を行うことを目的とする。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.介護分野の配置基準に関するローカルルールに係る要望受付フォーム(仮称)をWEB上に構築して事例や要望を収集・整理
- 3.ローカルルールに係るヒアリング調査(法人、自治体等)
訪問系サービス等におけるLIFE活用のあり方に関する調査研究事業
科学的介護情報システム(LIFE)とLIFE関連加算は、訪問系サービスや居宅介護支援は対象に含まれない。そこで、令和9年度介護報酬改定に向けて、現在LIFE関連加算の対象となっていないサービス(主に訪問系サービス)へのLIFE導入を見据え、複数の事業所が連携してサービスを提供している場合の介護報酬上の評価のあり方や留意事項、介護情報基盤を念頭においた科学的介護情報システム(LIFE)の活用方法について整理することを目的とする。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.訪問系サービス等におけるデータ連携状況やフィジビリティ等に関するヒアリング調査
- 3.訪問系サービス等を対象としたアンケート調査
既存資源等を活用した複合的な在宅サービスの在り方に関する調査研究事業
令和6年度介護報酬改定の審議報告(介護給付費分科会)においては、訪問介護と通所介護を組み合わせた複合型サービスについては規制緩和や職員養成の観点、事務の効率化や組み合わせるサービスの種類、集合住宅へのサービス提供の在り方等含め、検討していくべきとされている。そこで、実証的な事業実施等を通じて、その効果や影響の分析などを行い、有識者等により組織する検討会による議論を経て、その結果について報告書にまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.新たな複合型サービスを想定し、訪問介護と通所介護を組み合わせたサービス提供をパイロット的に実施
- 3.訪問介護事業所、通所介護事業所等へのアンケート調査の実施
介護ロボット等と介護記録システムの連携やそれを介したLIFEへの連携等、入力負担軽減に資するテクノロジー活用方法の調査研究事業
令和6年度介護報酬改定では、介護現場での入力負担軽減のため、LIFEへの入力項目やデータ提出頻度等の見直しが予定されている。しかし、入力負担軽減に資する機能や機器との連携、LIFEと連携できるデータの範囲等についてはシステム開発企業によってさまざまであり、開発企業における機器やシステム等の販売(開発)状況や、介護事業者における活用状況等の実態を把握するとともに、今後のICT等の活用のあり方について検討を行い、報告書にまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.システム開発企業等を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
- 3.介護事業所を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
訪問系や通所系サービスにおける介護ロボット・ICT等のテクノロジー活用及び介護現場におけるAI技術の活用などを通じた生産性向上の取組の実態調査研究事業
介護ロボット等を活用した生産性向上の取組状況やその効果については、施設サービスでの調査・実証にとどまっている。そこで、訪問系や通所系サービスにおける介護事業者や自治体、企業等のテクノロジー等を活用した生産性向上の取組状況を把握する。さらに、介護分野におけるAI等の技術を用いたテクノロジーの活用状況や活用する際の留意点も調査し、在宅介護における今後の介護ロボット・ICT等のテクノロジー活用のあり方について報告書にまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.自治体や企業等を対象としたヒアリング調査の実施
- 3.介護事業所を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
介護サービス事業における生産性向上に資するガイドラインを活用した継続的な取組における効果に関する調査研究事業
今後さらに介護ロボット・ICT 機器等のデジタル技術の活用を促進することが望まれるところである。そこで、これまで「介護ロボット等による生産性向上の取組に関する効果測定事業」等にご協力いただいた介護事業所の追跡調査等を行い、生産性向上の取組による効果を創出するまでに要した期間や取組を継続できた理由、できなかった理由、テクノロジーやいわゆる介護助手に関連する加算等の取り扱い状況の他、サービス類型ごとに存在する生産性向上ガイドラインの見直しに資する情報などをとりまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.介護事業所を対象としたヒアリング調査
居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間における居宅サービス計画書等のデータ連携に向けた調査研究事業
福祉用具サービス計画書については標準仕様がなく、実際のやり取りにおいてはデータ連携が部分的になっている現状があり、課題となっている。そこで、令和6年6月に改訂予定のケアプランデータ連携標準仕様の改訂内容を踏まえ、福祉用具サービス計画書をデータ連携するための標準仕様案をまとめる。また、実際に福祉用具貸与事業所と居宅介護支援事業所でデータ連携のための標準仕様案を使った情報連携を実践し、具体的なユースケースを整理した事業所向けの手引きを作成する。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.福祉用具貸与事業所、居宅介護支援事業所を対象としたヒアリング調査の実施
地域における面的なケアプランデータ連携の促進に向けた調査研究事業
居宅介護支援事業所と居宅サービス事業所間で毎月やり取りされる居宅サービス計画書等のデータ連携については、面的な利用促進が必要である。そのため、有識者等による検討会議を開催の上、本システム利用による居宅サービス事業所の負担軽減(費用、時間等)について整理し、地域内で面的に利用を促進するための試行的取組を行うとともに、自治体、事業者団体、先進事業所等、さまざまな主体ごとに、面的な利用促進のポイントについて、手引きとして取りまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.居宅サービス事業所を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
電子申請・届出システムの運用による文書負担軽減効果に関する調査研究事業
電子申請・届出システムについては、本システムの利用による地方公共団体のメリットや効果について具体的なイメージができておらず、利用開始に向けた検討が進まない地方公共団体も少なくない。早期の利用開始のためには、地方公共団体の業務フローの変化やシステム利用の効果を明示する必要があるが、利用開始後の効果は未検証である。そこで、本システムの利用により削減された時間や変更した業務フロー、介護事業所に対するフォロー体制等について整理するとともに、本システムの利用の効果を定量的・定性的に検証・評価する。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.地方公共団体を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
介護サービス事業者経営情報の分析等に係る調査研究
令和6年度以降、介護サービス事業者は、事業所・施設ごとの収益や費用などの情報の報告を行うこととされた。当該情報については、経営への影響を踏まえた的確な支援策の検討に活用するとともに、国が収集した情報を国民に分かりやすくなるよう属性等に応じてグルーピングした分析結果を公表することとされているが、その具体的な内容についてはさらなる検討が必要となる。そこで、収集した情報の効果的な活用や国民に分かりやすい情報公表の観点から、当該情報の適切な分析方法および公表のあり方等について報告書にとりまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.介護サービス事業者を対象としたアンケート調査、ヒアリング調査の実施
ケアプランデータの蓄積・活用に関する調査研究
令和5年度より先行運用されているケアプランデータ連携システムは、個人情報保護法の規定を遵守する観点から、データを蓄積しない仕様となっている。今後、介護情報基盤にケアプランデータも蓄積していくことが想定されているが、どのような活用シーンがあるか整理できていない。そこで、有識者等による検討委員会を開催の上、地方公共団体、介護事業所等へのアンケート調査やヒアリング調査等を行い、ケアプランデータ連携を蓄積することによる活用策を検討するとともに、試行・検証を行いつつ、報告書として取りまとめる。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.介護保険の保険者を対象としたヒアリング調査の実施
介護情報を個人・介護事業所間で共有・閲覧できる仕組みについての調査研究事業
経済財政運営と改革の基本方針2023において「全国医療情報プラットフォームの創設」が示され、介護情報利活用ワーキンググループでは介護情報基盤で共有する情報等について議論が行われている。そこで、これまでの検討結果も踏まえ、①今後、介護情報基盤において関係者間で共有することが望ましい情報②介護情報基盤に蓄積される情報の分析等により介護サービス利用者等が享受できること③診療報酬改定DXの取組状況を踏まえた介護報酬上で必要な対応等について検討を行い、それぞれについて具体的な提案を行うことを目的とする。
- 1.検討委員会の設置・運営
- 2.医療機関、介護事業所、市町村を対象としたヒアリング調査
「介護職員等処遇改善加算」への円滑な移行に向けた支援ツール等の作成に関する調査研究
介護職員の確保に向けて、加算額の配分ルールや職場環境等要件の項目の内容および取組数等の要件の緩和といった対応も図られているところである。この見直しに伴い、これまで処遇改善にかかる加算を算定していなかった介護事業者はもとより、可能な限り多くの介護事業所がより上位の区分の加算を速やかに算定できるよう取り組む必要がある。そこで、令和6年度の経過措置期間を通じて、さまざまな支援ツールを作成・公開し、事業者の取組を後押しすることを目的とする。
- 1.支援ツール(案)の作成
- 2.キャリアパス要件に関する各種ひな型(案)の作成
- 3.職場環境等要件の事例集の作成
- 4.WEBサイト(新加算特設サイト)要素の作成
【令和5年度】
居宅介護支援及び介護予防支援におけるモニタリングのあり方に関する調査研究事業
介護施設等における生産性向上に関する委員会の実態調査研究事業
入・退院時情報連携標準仕様の階層化に向けた調査研究事業
データ連携を活用する事業所の業務改善を通じての生産性向上についての調査・研究
科学的介護情報システム(LIFE)におけるフィードバックの活用に資する調査研究事業
介護情報の安全管理に関する調査研究事業
介護事業者の経営状況のデータベースに関する調査研究
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